BricsCAD で外部参照機能を使用して作図している時、他所へデータを渡したりするときに、外部参照をバインドして取り込んでおいたりすることがあります。

バインドすると、元のファイルとリンクしていない状態になるので、元ファイルが更新されると、同期せずに差異が発生することになります。
チームで設計していると、そのようなデータを「もう一度外部参照に戻したい。」というケースがちょいちょい発生しますが、BricsCAD にはそういう時に利用できる「ブロックを外部参照に変換（_BLOCKTOXREF） という機能が搭載されています。

ブロックを外部参照に置き換える手順

置き換えの例として、下図にある洗面器を外部参照に置き変える流れを解説します。

１．何も選択していない状態で BLOCKTOXREF 機能を実行します。
２．「外部参照にするブロック」のダイアログが表示されます。
３．上部にあるリストから目的のブロック名を選択します。（ブロック名を図示したい場合は、中程にあるブロックを選択ボタンをクリックしてからブロックを選択します。

４．オプションの内容で設定したいものがあればチェックします。
今回は、図面内のブロックをファイルとして書き出してそのファイルを外部参照として利用する形で利用しますので「外部参照への変換に置換」にチェックを入れます。
* 各オプションの内容は後述。

５．OKボタンをクリックします。
６.  コマンドウィンドウにメッセージが表示されるので内容を見て変換されたことを確認します。

「ブロックを外部参照に変換（_BLOCKTOXREF）のオプション内容

BricsCAD の BlockToXref 機能は、単純な外部参照への置き換えだけではない機能が提供されています。コマンドオプションの設定によってそれらの機能をコントロールします。

外部参照への変換に置換

オンの場合、ブロックを保存し、その後ブロックを新しく作成した外部参照に置き換えます。
オフの場合、ブロックを外部参照に置換します。

保存中のブロックのファイル名を要求

オンの場合、ブロック保存のダイアログボックスが表示され、外部参照に置換する前にブロックを保存します。

オフの場合、元の図面の横にブロック名と同じ名前の新しい図面が作成されます。

類似ブロックを置換 (例：変更されたダイナミックブロック)

オンの場合、ブロックのすべてのインスタンスと、変更されたダイナミックブロックをすべて置換します。

オフの場合、匿名の (変更された) ダイナミックブロックを外部参照で置換することはできません。

パラメトリックブロック式を保持

置換後のブロックが同名のパラメータを持つ場合、置換後のブロックの式を保持します。

参照されていないブロックを名前削除

参照されていないブロックインスタンスを削除します。名前削除（_PURGE）コマンドでブロックオプションを指定して実行したのと同じ効果があります。外部参照に変換したブロック定義は通常不要になると想定されるため、標準ではオンになっています。

この機能は、図形数の多いブロックを外部参照化することで図面のファイルサイズを小さくするといったことにも応用できます。
「ブロックを外部参照に変換（_BLOCKTOXREF）」の機能はBricsCAD Lite 以上の全ての製品で利用できますので、活用してみて下さい。

では、良いCADライフを！🌎️