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BricsCAD® のテクニック

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BricsCAD を使うためのスキルアップに役立つ記事をまとめています。
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BricsCAD® V25:トリム/延長の強化

BricsCAD V25 で基本的な機能であるトリムと延長の機能が強化されました。 まず、トリム、延長の両機能ともクイックモードに対応しました。(旧モードへの切り替えも可能。) 標準設定で「すべての図形を境界線として扱う」仕様になり、素早く編集できるようになりました。コマンド実行時に現在の状態も表示され、状況を判断しやすくなっています。 また、進化した境界検出により、複数境界を越えた編集時の精度が大幅に向上。さらに、ハッチング領域をまたいだトリミングも強化され、閉じた境

BricsCAD® V25:ポリラインの拡張編集

BricsCAD V25 で、ポリラインの点の追加と削除を一度に複数点処理出来るようになりました。 これによりポリライン編集をより効率的に行えるようになります。 この機能は、途中の点を編集する際に、連続的に点を追加・削除することが出来る機能です。 基本となるプリミティブな形状から、点を追加する形で作図していくという流れが可能になりますので、敷地の境界線や等高線などの作図に便利かもしれません。 では、よいCADライフを!💯

BricsCAD® V25:ユーザインサイト

直接生産性アップに結びつく機能ではないかもしれませんが、BricsCAD V25には、「ユーザーインサイト」という統計的な機能が搭載されました。 使用したコマンドの情報や、利用実績のバッヂ表示などが表示され、統計的な情報として確認することができます。これらの情報は、AI機能の開発にも役立てられます。 自分の利用状況を俯瞰した形で見ることができますので、直接的にCADのオペレーションを効率化する機能ではないですが、何かしら効率化したい場合の基礎情報としても利用できると思いま

BricsCAD® V25:AI予測機能

V24で「AIアシスト」という名称だった機能は、より分かりやすい「AI予測」という名称に更新されました。 使い方は V24 と同じで、何かしらのコマンドを実行すると、利用状況により「次のコマンド予測」と「2種類のコマンド提案」が提示されます。 クワッドメニューの幅と直近のコマンド表示数設定で余ったところにも予測コマンドが表示されます。 では、よいCADライフを!🧠

Q. BricsCAD®でESRIマップを利用できますか?

A. 利用できます。BricsCAD V23で GEOMAPコマンドで利用される地図表示に Bingマップが利用可能になっていますが、BricsCAD V24.2.07 にて、ESRIマップの表示にも対応しました。 GEOMAPKEYコマンドで、ESRIマップ の APIキーを設定して使用する必要があります。 GEOMAPコマンドでは、オプションが以下のように選択できますが、オプションの内容によって、OpenStreetMap、Bingマップ、ESRIマップを切り替えて表

印刷ダイアログの表示が遅い場合の対処方法

印刷のコマンドを実行してから、印刷ダイアログが開くまでに十秒以上の時間がかかってしまう場合、次の点を確認してみてください。 ケース別対処方法印刷スタイル(CTB/STB)や印刷設定(PC3/PMP)のファイルをネットワーク先のフォルダに置いている。 この場合は、ネットワークの応答スピードの確認やローカルPC のフォルダにファイルをコピーして利用するなどの運用の見直しを行って下さい。 印刷スタイル(CTB/STB)や印刷設定(PC3/PMP)のファイルが多数のフォルダやフ

Q. BricsCAD® で累進寸法描けますか?

A. 描けます。(BricsCAD Lite以上) 下に添付の図面ファイルから累進寸法の寸法スタイルを使って、並列寸法を使って描いてみましょう。 たとえば、左端を基点にして作図すると下図ような形で作図されます。 もちろん位置を移動すれば寸法値も追従します。 寸法値の垂直位置を上にすると、下図のようになります。 間隔が狭くて矢印が反転してしまった場合は、矢印反転のコマンドで調整して整えましょう。 累進寸法のスタイル内容 累進寸法の寸法スタイル設定の内容でポイントになる

BricsCAD®のデータ互換性シリーズ 「図形の色」

BricsCAD 中で図面データに対して色を設定するところはいくつかありますが、一番頻度が高いのは図形に設定する色ではないかと思います。 図形の色の扱いは .dwg データ互換を考慮する関係で一般的なデザイン系のソフトウェアと異なる部分がありますので、その辺りも含めて解説します。 図形データ上の色の種類図形に対して割り当てる色の種類は、大きく次の3種類があります。 インデックスカラー TrueColor カラーブック それそれの種類について解説します。 インデック

BricsCAD® V24 強化点:スタート画面のリニューアル

 BricsCAD V24 では、スタートタブのデザインや機能性がリニューアルされました。 次の点が強化されています。 テンプレートやシートセットのプロジェクトを選択しやすくなりました。テンプレートのリストが予め表示されるようになり、選択しやすくなっている他、ファイルを開くボタン部分は、シートセットを開くことも可能になっています。 最近使用した図面ファイルのピン止め最近使用した図面ファイルのリスト表示は BricsCAD V24 でピン止めしてリストの上位に表示できるよ

Q. BricsCAD Lite で点群は扱えますか?

A. BricsCAD Liteでは、基本的な表示とプロパティの変更のみ可能です。BricsCAD V24 の製品で扱う事のできる機能内容は製品別では下の表のようになります。 BricsCAD Liteでは、点群を使った設計作業をする際に便利なカラーマップ表示や、断面やクロップ設定などは出来ませんが、すでに参照されているファイルのデータについて、最低限の表示をパフォーマンスよく行うことが出来ます。 断面やクロップを設定しておけば、プロパティから断面表示の ON/OFF が

BricsCAD®のレジストリ構造

BricsCAD をカスタマイズする場合や、BricsCAD 向けのアプリケーションを提供することを考えた時に、Windows 上で環境構築をするためにレジストリを参照したり、値を設定したりすることがあるかと思います。 BricsCADも当然のごとく、レジストリが活用されていますので、BricsCAD のレジストリ構造がどうなっているか分かっていると、開発が行いやすくなる面もありますので、この記事では BricsCAD のレジストリ構造がどのような形で構成されているかを解説

BricsCAD® の使いやすさ改善について

BricsCAD® は、導入時の障壁を減らすための改善についても継続的に行ってきています。 BrcsCAD V24 においては、新規で利用される方に嬉しいセルフラーニングの拡充や使用時の UI/UX 改善が多く実装され、初心者にも優しい CAD として利用いただける環境作りの改善も日々行われています。 日本の設計者向けの BricsCAD 利用環境改善2021年から Bricsys の日本ブランチが出来、日本において BricsCAD を利用し始める方に向けに不足している

BricsCAD®のデータ互換性シリーズ 「レイヤー」(画層)

この記事では BricsCAD におけるレイヤー(以降、画層)の仕組みについて解説します。 画層とは画層はCADソフトを利用する場合に一般的に利用される概念で、よく解説されるのは、透明なシートが層になって重なって表示されているイメージではないかと思います。 図面の目的や作図時の状況によって、画層の状態をうまくコントロールすることで、必要な情報のみを表示して図面を視覚的に変化させて作業性を向上させたり、出力時に適切な情報だけ表示して特定用途に向けた図面として出力するといった

BricsCAD® Mechanical V24 強化点:SVGファイル書き出し

BricsCAD® Mechanical V24で、選択した分解ビューの各ステップの SVG ファイルを生成する新しい EXPORTSVG コマンドが追加されました。 昨日公開した 3DPDFへの出力強化と合わせ、BricsCAD Mechanical V24 でリアリティの高いケースでは 3D PDF、テクニカルイラスト用途では SVG と使い分けた利用がやりやすくなりました。 サンプルファイル ファイルは、SVGOPTIONS コマンドで使用可能なオプションに従って