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BricsCAD®のコリドーってなんですか?

コリドーとは

一般的にコリドーというと、西洋建築でよく見られる中庭に面した長い廊下(回廊)で建物に付属したちょっと優雅な空間のイメージになると思います。

一般的なコリドーのイメージ

BricsCAD のコリドー

BricsCAD のコリドーは、建物付属の回廊ではなく土木設計向けのものです。BricsCAD の Pro から利用できる土木ツールに、道路・鉄道・擁壁・橋といった構造物を3Dの線形モデリングするための機能になっていて、コリドー関連の機能からコリドーオブジェクトを作成します。

作成されたコリドーオブジェクト

コリドーオブジェクトは、主に線形オブジェクト(道路等のルート)とコリドーの断面テンプレート、テンプレートに使われるテンプレート要素で3D整列の構成で作成します。

高架道路のコリドーテンプレートの例
上の閉じたポリラインで構成された断面から"コリドーテンプレート要素"を作成し、コリドーテンプレートと合わせて利用します。

通常の3Dモデリングで、断面形状をパスに沿って押し出すスイープしたモデルを作ったりしますが、コリドーも似たようなプロセスで土木ツールにあるコリドー関連コマンドでパスに沿ってモデルを作成します。

単純なスイープと異なるのは、コリドーの線形3Dモデルはコントロール可能な形で作成できる点です。

コリドー関連コマンド

たとえば道路を作っていて3車線の道路で計画されていたけど、予算の都合で1車線を狭くしなきゃいけないといった変更があった際に、テンプレートを変更することで3D線形モデルの変更が簡単にできたり、道路のルートを連携している線形図形を編集することで、連動した調整をしたりできます。

コリドーオブジェクトは、地形を表現したTINサーフェスと合わせて使われることが多く、作成されたコリドーオブジェクトから、縦断ビューを生成することも出来ます。

縦断ビュー
水色の線が地形の断面、滑らかな線がコリドーの線形ルートです。
地形より上の部分は盛土か橋の構造が、下の部分は切土かトンネル構造が必要。
コリドーのルート変更しているところ
縦断ビュー(左上)やTINサーフェス上への切り盛り部分もある程度追従します。

なお、コリドーから一定間隔で断面を抽出する横断図については土木ツールに機能がありませんので、コリドーから横断図を効率的に作成したい場合は、何かしらのアドオンやカスタマイズをして利用する必要があります。

では、よいCADライフを!🏗️

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