Q. BricsCAD®の Lite で LISP は使えますか?
A.高性能な LISP を使えます。
BricsCAD の LISP は、AutoCAD®の AutoLISP と互換性がある API として Liteから利用できます。
また、BricsCAD は LISPの開発環境として BLADE という開発環境を備えており、プロジェクトの管理やコンパイル、図面ファイルのデータ調査などを行えるようになっています。
BricsCAD の LISP パフォーマンス
BricsCAD の LISP はパフォーマンスも非常に優れており、LISPオプティマイザーや、Fast-COM といった仕組みが組み込まれているため、C++ 系APIのパフォーマンスに近い性能を発揮します。
これは、他のCADからコードを移植する際に特に気にせずに BricsCAD で実行するだけで受けられる恩恵でもあります。処理内容にもよりますが、 BricsCAD に最適化したコードへ手直しすることで更に良いパフォーマンスを得られる可能性もあります。
カスタマイズでよく利用されている便利な拡張関数も利用可能
BricsCAD では、標準的に下記の関数も利用できるようになっています。
VL系関数:vl-, vla-, vlr-, vlax- の接頭子で始まる関数群。ActiveX(COM)やレジストリへのアクセスなどが可能になる関数群です。(一部の関数はWindows以外でも利用可能になっています。)
ExpressToolsの関数:エクスプレスツール内で利用するために追加されている関数です。カスタマイズ時に活用できる関数が多数あります。
Doslib関数:Doslibツールとして公開されていた拡張関数。Lisp だけでは利用できないプログレスバー表示などを利用できます。
これらの関数は、比較的高度なカスタマイズをされる方によく利用されている関数群で、BricsCADをインストールした状態で活用していただけます。
関数の詳細については、デベロッパーリファレンスに記載されています。
また、弊社のサイトではありませんが、CAD Lisp のプログラマーでもある GizmoLabs さんのサイトでも掲載されています。
独自機能向けの関数も整備されています
BricsCAD の土木・点群機能や BricsCAD BIM、BricsCAD Mechanicalといったソリューション向け製品で追加されている機能に追従した 関数も整備されていますので、それらの機能を前提とした、カスタマイズも可能です。
BricsCAD での Lisp による開発は、アップデートの影響を受けにくいカスタマイズ方法として活用できます。BricsCADは年数回のマイナーアップデートと、毎年リリースされるメジャーバージョンアップがサイクルとなっていますが、Lispのカスタマイズ内容は、アップデート時にプログラム的な仕様変更がなければ、そのまま利用できるという持続可能性の高いカスタマイズとして採用しやすくなっていますので、独自の仕組みを組み込んでCADを利用したい場合は、最初のステップとして検討していただくといいでしょう。
参考記事
では、よいCADライフを!👩🎓
#Lisp #BricsCAD #AutoCADからの移行 #IJCADからの移行