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BricsCAD®のデータ監査機能

BricsCADには、データの内容をチェックして修復をする「監査」の機能が2つ備わっています。

一つは、_AUDITコマンド、もう一つは、_DMAUDITコマンドです。それぞれ、役割が異なっていて次のような内容になっています。

Auditコマンド

Audit の監査コマンドは、現在の図面ファイル内容整合性を分析して、エラーの修正行います。
修正された内容は、コマンドウィンドウに履歴として表示され、エラーの数と修復された数を確認することができます。

この例では、2436 個のオブジェクトがチェックされエラーがなかった事がわかります。

よくあるのは、DWGベースではない CADとのデータ交換時に、ブロックや異尺度情報、スタイルの情報など図面中の定義データに関する不整合の修正が行われるケースです。

DWGやDXFへのデータ書き出し時に、そのCADと親和性のないデータ部分に無理が生じて結果的に、開けるけど正常とはいえない状態になっているケースが多いように思います。

Auditコマンドは、そのようなデータの大半を修正してくれますので、よそから図面ファイルを受け取った場合は最初に一度は実行しておくと安心です。

古い製品で作成された図面データについて、新しい製品だと性能強化により以前検出・修復できなかった内容に対応できているケースもあります。

DmAuditコマンド

DmAudit の監査コマンドは、簡単に言うと3Dモデル用の監査機能です。
3Dジオメトリの問題を分析して自動的に修正することができます。

DmAuditの実行結果
この例では、他のCADで作成されたモデルデータ内に見つかった 659のエラーのうち143個以外が修復されています。
残ったエラーは DmAudit では修復できませんが、古いバージョンで修復できないものが新しいバージョンで修復できるようになっている事もあります。

3Dソリッドやサーフェスのデータをよそから受け取った時やダウンロードしてきたパーツを利用するケースのほか、BricsCAD の Communicator で、Solidworks® や Inventor® など、他の 3D CADデータを開いた際に、その都度データのチェックをしておくとエラーが少ない状態で3Dモデルを扱うことができるため、結果的に作業のパフォーマンスを下げる要因を減らすことがあるのでぜひ活用して下さい。

2つの監査を一度に行う

実は、この2つの監査機能を一度に行う機能があります。それは、V23 から搭載された図面診断(_DWGHEALTH、_DRAWINGHEALTH)の機能です。
ルーチンで、上記2コマンドを設定したセットを作っておくことで、図面診断コマンドから監査を行うことができます。

図面診断コマンドで、実行する内容を指定しているところ

BricsCAD のデータ監査機能は、アップデートで様々なデータへの対応や性能向上などが実装されていますので、生産性の向上をサポートする機能として利用いただけます。

では、よいCADライフを!🏥

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