TINサーフェスからソリッドモデルやメッシュを生成する方法
BricsCAD® Pro 以上の製品では、点座標データや点群ファイルから TINサーフェスを作成して地形データとして活用することができますが、TINサーフェスを更に活用するための機能として、別のデータタイプを生成する機能があります。
今回は、その中からソリッドとメッシュのデータを生成する方法を解説します。
TINサーフェスの準備
TINサーフェスの作成は、測量点の読み込みや、点群からの生成することができます。
上にあるTINサーフェスデータをそのまま3Dモデル化することも出来るのですが、広範囲だと3Dモデル化した際に重たくなってしまうので範囲を部分的な形に限定してみましょう。
TINサーフェスを部分的に表示する
ポリラインまたは3Dポリラインを実行して、残したい範囲をクリックしていき、最後に閉じるで終了します。
次に、作図した枠を TINサーフェスの境界として指定します。
TINサーフェスを編集(_TINEDIT)コマンドを実行して、TINサーフェスを選択し、「境界を追加(AC)」オプションを選択します。
境界とする図形を選択: [選択オプション (?)]、というメッセージが出るので、作図したポリラインを選択します。
「境界線を追加」のダイアログボックスが表示されるので、「境界の種類」を「外側のみ」とします。
「三角形の線をトリム」は好みでオンにします。オンにしたほうが境界線に対して綺麗に切断された形になりますが、TIN がトリムされるので際(キワ)の形状に若干の誤差が生まれることがあります。
以上で、TINサーフェスから部分的な表示を作成する作業は終了です。
ソリッドモデルを生成する
前述のTINサーフェスから、ソリッドモデルを作成するには、TINサーフェスから抽出(_TINEXTRACT)コマンドを実行します。
コマンドを実行して、TINサーフェスを選択すると、コマンドオプションがコマンドラインに表示されます。
そこで、ソリッドオプションを選択します。
垂直オフセットの入力メッセージが表示されるので、オフセット距離(深さ)を入力します。メートル単位の図面設定で作図している場合は -15 の入力で -15m となります。
結果、地表面から15m 下にオフセットされた形状で3Dソリッドが作成されます。
TINサーフェスにマテリアルを割り当てて表示していた場合、生成された3Dソリッドにマテリアルは割り当てられていないので、同じマテリアルを割り当てることで、写真のような表示が行えます。
以上で、3Dソリッドの生成は完了です。
メッシュを生成する
前述のTINサーフェスから、メッシュを作成する方法は、前述の3Dソリッドの生成とほとんど変わらず、TINサーフェスから抽出(_TINEXTRACT)コマンドで選択するオプションを変えるだけです。
コマンドを実行して、TINサーフェスを選択すると、コマンドオプションがコマンドラインに表示されます。
そこで、「メッシュ(M)」または、「面(F)」を選択します。地表面だけのデータがほしければ「面(F)」、高さ(深さ)方向の面もほしければ「メッシュ(M)」を選択します。
「メッシュ(M)」を選択した場合、垂直オフセットの入力メッセージが表示されるので、オフセット距離(深さ)を入力します。メートル単位の図面設定で作図している場合は -15 の入力で -15m となります。
結果、地表面から15m オフセットされた形状でメッシュが作成されます。
TINサーフェスにマテリアルを割り当てて表示していた場合、3Dソリッドの生成と同様に、生成された3Dメッシュにマテリアルは割り当てられていないので、同じマテリアルを割り当てることで、写真のような表示が行えます。
以上で3Dメッシュの生成は完了です。
垂直オフセットの入力時に、高度オプションを指定すると、TINサーフェスの地表面からのオフセットではなく、単純な高さでの指定を行うことができます。つまり、底の形状を平らにしたモデルを作成することができますので、用途によって使い分けをすると良いでしょう。
では、良いCADライフを!🧇